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  • 執筆者の写真MIwa Hamada

絵本はアートである


恐怖まんがの先わけとなった氏の作品については、

私も幼少のころからおなじみであった。

「あの怖い漫画、読みたいけど読めない」というジレンマ。

だけど、怖い漫画が好きだった。

少女漫画家の曽根まさこさんの作品もホラーチックであったし、大好きだった。

「子どもは怖いものが大好き」

というのは本当だと思う。

子どもはいつも知りたがり。

世の中は綺麗で優しくて素晴らしいものばかり溢れているのじゃないのだ

ということを知っているし、それ以外の真実だって知りたいのだ。

少なくとも私自身はそういう子どもだった。


ところで、楳図かずおさんは第一回目の記事にて、このように述べている。

「僕が描いてきた「恐怖マンガ」は一段低く見られがちですが、

僕は、「怖さ」は人間に絶対必要なものだと思っています。

進化の中で、人間のDNAに刻まれた「警告!警告!」のサインです。

恐怖の感覚は生きるための力なんですよ。

それが分からない人は、「怖いマンガはけしからん。子どもに与えるべきじゃない」と

単純に思ってしまう。

僕はそんな無理解と戦ってきました。(以下省略)」


楳図かずおさんは同記事で「漫画も芸術だとずっと思っている」とも語っている。


マンガはアートであり、怖いマンガはその中の一つの表現形式である。

私は大いに共感する。

マンガという表現は ”内なる作者”、魂の顕現であり、作者の思想表現である。

絵本も然り。


絵本は芸術表現体であり、「子供のためのもの」と限定されるものではない。

私は今、絵本を作りながら、「子どものためのもの」として作らねばならないという制約に

窮屈を感じて仕方がない。

書店や図書館の本棚には子どものための絵本が並ぶ。

芸術的に優れ、教育絵本としての内容のレベルが高いものがたくさん。

それに肩を並べることは難しい。


しかし私には伝えたいことがある限り、創ることをやめないのだ。

創らずにはいられない、描くことをやめられない。

マンガを描かずにいられなかった手塚さん。

そんな人間になれたら幸せだ。


それらを出版できなくてもいい。私は「自分の作りたいもの」をこれからも表現していこう。


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